玄米で悩みが解決!ずっと続けられる健康的な暮らしはここにあった。
繰り返すダイエット、不調が続いている、なにが正しい食事か分からない…そんな健康迷子な方は、根本的な食事の考え方を見直す必要があります。この記事では、健康のベースを作るための「玄米食」についてご紹介したいと思います。
最近では、健康に気を使って玄米を食べる人も増えてきましたが、玄米はどういうもので、どう効果的なのかをきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。
玄米と白米の比較をして、どのように食生活にとり入れていくかを、改めて考えてみましょう。
■TOPICS
1.玄米とは?
2.玄米と白米の栄養価を比較!
3.玄米を食べて起こる変化~体調編~
4.玄米を食べて起こる変化~ライフスタイル編~
5.体調チェック!玄米食を始めると、お通じが変わる?
6.玄米って美味しいの?
玄米とは?
玄米とは、ひとことで言うと【精米していないお米】のことです。
田んぼで収穫した稲になっている実を「籾(もみ)」、籾のまわりの皮を「籾殻(もみがら)」と言い、籾殻を取り除いて残った実、それが「玄米」です。
そして、玄米のまわりの「ぬか層」や、芽が出る部分の「胚芽(はいが)」を削った(精米した)ものが「白米」です。そして、その削ったぬかや胚芽には、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの高い栄養素が詰まっています。
発芽玄米で知られているとおり、玄米を水につけると芽が出てきますが、白米にいくら水をあげても芽は出ません。玄米には、いのちが生まれて育つほどの栄養素が詰まっているという証拠です。
それでは次に、玄米と白米の栄養素にはどれくらい違いがあるのか、比較をしてみました。
玄米と白米の栄養価を比較!
玄米と白米は、糖質・カロリーはほぼ一緒です。しかし白米と比べて玄米には、食物繊維・ビタミン・ミネラルなどの副栄養素が多く含まれています。白米の場合は、これら副栄養素を摂ろうと思うと、サラダや野菜のおかずなどで補わなければなりません。ですが、福栄養素がすでに多く含まれている玄米は、玄米だけで”白米+野菜”の栄養を摂ることができるのです。
でも、なぜ副栄養素がそんなに必要なのでしょうか?
健康維持には代謝を回すための副栄養素が必要
私たちは食べたものを消化・分解して、脳や体を動かすエネルギーを作ったり、自分たちの体を作ったり、調子を整えたり、そして体に不要なものは体の外に排出します。この一連の生命活動のことを『代謝』といいます。
一般的には、炭水化物やタンパク質、脂質などの3大栄養素がエネルギーや体を作るもととなると言われますが、これだけではうまく代謝されません。ビタミンやミネラル、酵素などの副栄養素があって初めて代謝ができるのです。
そして、しっかりと代謝ができるということは、新陳代謝もよく、きれいでサラサラな血液が体中を巡り、健康的で若々しく、免疫力も高いので病気にも強い健康状態で、脂肪はもちろん、老廃物もたまりにくい状態であるということです。つまり、副栄養素をしっかりと摂れていないと、これと逆の状態となってしまいます。
江戸時代の奇病は白米の食べ過ぎが原因?
私たち日本人は紀元前から稲作とともに生きて繁栄してきました。そんな長い歴史の中で、江戸時代にこんな事件があったことを皆さんはご存知でしょうか?
当時ひと手間かかる白米は贅沢品で上流階級層の間で流行しました。また消化しやすく、すぐにエネルギーになるという理由で、戦にでる武士たちの栄養源でもありました。しかし、白米の栄養素をエネルギーに変換するためには、副菜などでビタミンB1を摂る必要がありますが、当時そのような知見はまだありませんでした。
白米ばかり食べているとたちまちビタミンB1が不足し、足のむくみやしびれ、全身の倦怠感などの症状があらわれ、遂には多くの死者が出ました。戦いに出るはずが、多くの武士が患ってしまうという国の危機にも面したとか。
このような大事件に至ってしまったのは、当時栄養学が進んでおらず、原因究明に時間がかかってしまったことも原因ですが、白米だけでは健康は維持できない、むしろ不健康になってしまう、という教訓になったと思います。ちなみに、当時玄米を主食にしていた農民たちの間では、こういった事件は起こりませんでした。
この事件は、白米のみ食べていた、という極端な事例ではありますが、現代人の私たちにとっても同じことが言えると思います。白米ばかり食べていると生活習慣病などのリスクが高くなり、きちんと副栄養素も一緒に摂れる玄米を主食にすると、それらのリスクを減らすことができます。
それでは玄米を食べると実際にどのような変化があるのかを見ていきましょう!
体はもちろん、ライフスタイルにも様々な変化が訪れます。
玄米を食べて起こる変化~体調編~
お通じが良くなる
ビタミン・ミネラル・食物繊維・酵素、これらの副栄養素は腸内環境を整えてくれます。食物繊維を摂っているのに便秘が治らない人が、玄米を食べると改善するのは、食物繊維だけでなく、その他の副栄養素もバランスよく含むからかもしれません。ただし、よく噛んで食べないと逆に消化不良にもなるので、最低30回、理想は50回は噛みましょう。
食べすぎ防止で減量
玄米は白米よりも噛む回数が多くなります。しっかりと噛むとこで満腹中枢が刺激され、食べすぎを防止できるので、普段食べすぎている方は適正な体重に近づきます。
肌がきれいになる
腸内環境が悪いと、肌のメンテナンスに必要な栄養素がきちんと届けられません。また、悪い腸内環境では毒素が溜まりやすく、この毒素が増えすぎると肝臓が分解しきれず、血流に毒素がのってしまい肌荒れを起こす原因となります。腸内環境がいいと、必要な栄養素をしっかりと吸収できて、毒素も溜まりにくく、美肌を保つことができます。いくら肌にいいサプリメントを摂ったり、エステに行ったとしても、腸内環境が悪ければ意味がないのです。
免疫力が高まる
免疫とは外から侵入してきた細菌やウイルスや、体内で発生したがん細胞などを見つけて異物とみなすと、攻撃して体から取り除きます。その働きをするのが免疫細胞ですが、全身の免疫細胞のなんと6~7割は腸に集中しているといわれています。そのため、腸内環境が悪いと、この免疫細胞の働き(免疫力)も低下してしまいます。腸内環境を悪化させる主な原因は、タンパク質や脂肪の取り過ぎ、食物繊維の不足ですので、玄米食を始めることでこれらを解決することができます。
玄米を食べて起こる変化~ライフスタイル編~
食事の準備が楽になる
玄米を主食にすれば、おかず1品、漬け物、具だくさんのおみそ汁の【一汁一菜】で、栄養バランスのとれた献立になります。あれこれ献立を毎食考える必要もありませんし、作る時間もずいぶんと短くなります。
食費が減る
自宅での食事は、シンプルな【玄米の一汁一菜】を実践し、また季節の食材を選ぶことで食費も安くなります。季節の食材は栄養価が高く、比較的安価であることが多いです。また、基本的に夏野菜は体を冷まし、冬野菜は体を温める性質があります。今は年間を通して手に入る野菜も多いですが、できる限りその季節の食材を買うようにしましょう。
外食のときに、これまでよりいいものを選べる
玄米で一汁一菜の食事は実践しやすく、忙しくて時間が無いときでも用意できるのがいいところ。全体的な外食や中食の頻度を減らして、たまの外食にはいつもより少しグレードアップしてみるのもいいですね。安い外食店で使われているような添加物や海外産食材も自然と避けることができます。
心に余裕ができて、体も心もハッピー!
現代は、ごはんとおみそ汁におかず2~3品というような、一汁三菜が普段の食事として扱われることが多いですが、昔はこういった献立はたまに食べる「ハレの食事」でした。そして、ごはんとみそ汁、ちょっとのおかずと漬け物程度の献立が「ケの食事」でした。
そのハレとケが混同して、いつの間にか一汁三菜が普段の食事となりましたが、忙しい現代人にとって『一汁三菜が普段の食事』という思い込みがあると、食事を作ること自体がストレスになってしまいます。
玄米を普段の食事に取り入れれば、「健康的な食事にするために野菜をいっぱい摂らなきゃ…」「栄養バランスのとれた内容にしないと…」といった悩みも解決されます。
まずは【玄米の一汁一菜】でこと足りること、むしろ体が整っていくことを実感していけば、心身ともに健康的なライフスタイルを実現していくことができます。
体調チェック!玄米食を始めると、お通じが変わる?
お通じの回数が正常(1日1回以上)になってくると、うんちの状態もよくなってきます。代謝がうまく回っているかどうかはうんちを見ることでチェックできます。
その二、濃いめの黄色
その三、臭くない・むしろ香ばしい香り
コロコロ状、カチカチ状のうんちは、食物繊維が足りていない証拠なので、玄米や野菜・海藻などを積極的にとるように心がけましょう。また、下痢状のうんちは冷たいものや甘いものを食べ過ぎている証拠なので食事内容を見直す必要があります。
毎日、トイレの際に必ずチェックするようにしましょう!
玄米って美味しいの?
ここまで、玄米の良さをご紹介してきました。しかし実際、玄米を普段の食事に取り入れるのは難しいと思われています。
玄米は、「パサパサして美味しくない」「炊くのが大変そう」そんなイメージが強く、健康のために食べたいけど日常的に食べるのは難しい…という方がとても多いです。
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最後に
今回ご紹介した通り、玄米はとても合理的です。玄米は白米と野菜を一緒に食べているようなものなので「野菜をたくさん食べないといけない」という概念からも解き放たれます。足りないものを付け足すことより、そのままで十分な玄米を食べることで、時間とお金に余裕が生まれます。ぜひ、参考にしてみてください。