【二十四節気の一汁】立夏「あさりと小松菜の柚子胡椒だしスープ」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・立夏(りっか)
・立夏の過ごしかた
・立夏に旬をむかえる食材
・立夏の一汁レシピ「あさりと小松菜の柚子胡椒だしスープ」
立夏(りっか)
薄着でも過ごせるようになり、屋内にいても日差しの暖かさを感じるこの頃です。
暦上では夏の始まりを知らせる「立夏」の節気を迎えます。
立夏の過ごしかた
2020年の立夏は5月5日から5月19日までの期間にあたります。
夏が立つと書いて、この日から夏に入る日とされており、桜や椿など春に咲いた花が散り、青々しく茂っている新緑が見られます。気温もこの頃から次第に上がっていき、夏の始まりを感じられるようになっていきます。
立夏はゴールデンウィークの連休やお祝いごとも多く、賑やかな節気。
5月5日のこどもの日には、子どもたちの健康を祈って鯉のぼりを飾ったり、縁起物の草もちが食べられます。
菖蒲湯に入って無病息災を願う慣習もあり、菖蒲湯には邪気払いだけでなく、血行促進やリラックス効果も期待できます。子どもの日が近づくと、スーパーなどで売られることもあるので、見かけたらぜひ試してみてはいかがでしょう。
5月10日には母の日もやってきます。今年は帰省できず両親に会えない、という方も多いかと思います。遠くからでも、プレゼントやお花などの贈り物で感謝の気持ちを伝えるのもいいですね。
外出を控えて気持ちが落ち込んでいる方も多いかと思うので、普段なかなか伝えられない「ありがとう」の気持ちで喜んでもらいましょう。
立夏に旬をむかえる食材
春から初夏にかけて旬を迎えるあさり。産卵期を迎えて身はぷっくり大きく、栄養価も高くなります。
あさりには特にビタミンB12が豊富で、1食分で1日に必要なビタミンB12を補えるほどです。ビタミンB12は血液や神経の健康を保つために必要な栄養素で、不足すると貧血のリスクが高まりまります。
あさりは調理する前に、海水と同じ3%の塩水につけ、アルミをかぶせて暗くし、1時間以上置いて砂抜きをします。最近では、すでに砂抜きされているあさりもよく売られているので、忙しい場合はこちらを活用すると便利ですよ。
立夏の一汁レシピ「あさりと小松菜の柚子胡椒だしスープ 」
あさりから出るだしの風味を活かして、味付けは控えめに、最後は柚子胡椒でさわやかな香りを加えます。煮込み時間は短くして、ふっくらやわらかいあさりの身を味わいましょう。
材料(2人分)
作り方
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01小松菜は3cm幅に、えのきは根元を切り落とし半分に切る。
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02小鍋にだし、あさり、酒を入れて蓋をして中火にかけ、沸騰したら弱火にする。
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03あさりの殻が開いたら、小松菜、えのき、しょうゆを入れ、1〜2分ほど加熱して小松菜に火が通ったら火を止め、柚子胡椒を溶かし入れて完成。
食事作りに疲れたときの一汁一菜
今年は家でゆっくり過ごすゴールデンウィークになりそうです。家で過ごす時間が増えると、家族の食事を作る側にとっては負担が増えて疲弊する、という声を聞きます。そんなとき、栄養価たっぷりの寝かせ玄米と旬の汁物は強い味方。
一日の中で一食は「一汁一菜」のシンプルな食事で済ますなど、息抜きをしながら食事作りに向き合えるといいですね。
次回の節気は、草木が生き生きと満ちる節気「小満」です。お楽しみに!