【二十四節気の一汁】啓蟄の一汁「たまごとニラのサンラータン」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・啓蟄(けいちつ)
・啓蟄の過ごしかた
・啓蟄に旬をむかえる食材
・啓蟄の一汁レシピ「たまごとニラのサンラータン」
啓蟄(けいちつ)
日差しの暖かい日が多くなり、春のおとずれを実感するようになりました。
本格的な桜の季節ももうすぐ、多くの会社や学校では年度が変わる節目でもあります。
春は気持ちもリフレッシュして新しい始まりを感じますが、それは動物や植物たちにとっても同じようです。
まもなくやって来る「啓蟄(けいちつ)」は長く冬ごもりしていた動物たちが目を覚まし、植物たちが芽吹くことを教えてくれる節気です。
啓蟄の過ごしかた
啓蟄は3月5日から3月19日までの期間にあたります。
啓蟄と難しい漢字が並んでいますが、啓は「開く」、蟄には「虫が地中にもぐる」という意味があります。
日差しがゆっくりと暖かくなるのに応じて、冬ごもりしていた虫たちが地上に出てくる様子を表しており、冬眠していた動物たちが目を覚まし、草花が芽吹き始める季節です。
植物が活発になると同時にやってくるのが、つらい花粉症。花粉症は体内に入ってきた花粉に対して、免疫が過剰に反応して起こるアレルギー症状です。
毎年、花粉症に悩まされている方もそうでない方も、免疫のバランスが崩れないよう、しっかりと睡眠をとって疲れを溜め込まず、バランスのとれた食生活を送ることが大切です。
食事では、免疫バランスを整えるビタミンD、抗酸化作用のあるビタミンC、肌や粘膜の健康を保つビタミンAやビタミンB6などを取るように意識すると良いですよ。
下記は各種ビタミンを比較的多く含む食材なので、ぜひ参考にしてみてください。
ビタミンD|きのこ類、しらすやいわし、鮭など |
ビタミンC|パプリカやピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、キウイ |
ビタミンA*|レバー、たまご、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜 |
ビタミンB6|玄米、にんにく、バナナ、カツオやマグロ、たまごなど |
*プロビタミンA含む
啓蟄に旬をむかえる食材
冬の終わりから春にかけて旬を迎えるニラ。
ニラには独特な香りがありますが、この香りには強い殺菌作用があったり、糖質の代謝を促したり、胃の働きを助けて消化を促す働きがあります。
また、プロビタミンAであるβ-カロテン、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、女性が不足しがちな葉酸も多く含みます。
ぜひ、栄養価とおいしさが増す旬の季節に味わってみてはいかがでしょうか。
啓蟄の一汁レシピ「たまごとニラのサンラータン」
サンラータンは酸味と辛味のある中華スープ。ニラの香りがサンラータンの風味によく合い、食欲わく味わいです。ニラはすぐに火が通るので、最後に入れて色や食感を失わないよう、シャキッとおいしく仕上げましょう。
材料(2人分)
作り方
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01ニラは3cm幅に、しいたけはいしづきを切り落として千切りに、えのきはいしづきを切り落として3cm幅に、豆腐は2cm程度の角切りにする。たまごは溶いておく。
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02小鍋にAとしいたけ、えのき、豆腐を入れて中火にかける。沸騰したら弱火にし、ニラを加えて30秒ほどたったら、溶いたたまごを回し入れる。
※酸味が好きな方は酢大さじ1/2〜大さじ1をさらに追加してもOK!
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03火を消して蓋をし、蒸らしてたまごが固まったら完成。器に盛り、お好みでラー油をまわしかけたらお召し上がりください。
栄養バランスのとれた簡単一汁一菜で免疫をととのえよう
今回ご紹介したサンラータンには、ニラやたまご、きのこなど、免疫をととのえるためにとりたい食材を使用しました。
寝かせ玄米と合わせて、簡単に栄養バランスのとれた一汁一菜献立の出来上がりです。
花粉症だけでなく、感染症や風邪を防ぐためにも、免疫をしっかりととのえていきたいですね。
次回の節気は、昼夜の長さががほぼ等しくなる節気「春分」です。お楽しみに!