群言堂日記-最終回 心に留めたい景色たち
長いようであっという間の群言堂インターン。
毎日の仕事はまさに「ハレとケ」で言ったら「ケ」の生活で、掃除をしたり阿部家の客室を整えたり…でも、そんな日常の中にこそ、豊かな暮らしの景色がたくさんありました。
阿部家での夕食では料理のあしらいとして使っていた柿の葉。なんだかエキゾチックで鮮やかな色合い。簡単な料理でもこんなあしらいがあるだけで、食卓の景色はぐっと華やぎます。
群言堂や阿部家のある大森は、山間の本当に小さな町。1日仕事を終えて、星空を見上げながら寮まで歩いて帰る時間も大切な時間でした。
お客さんの中にも「まさに私の第二の故郷です。」とおっしゃる方もいますが、玄関までの庭の景色はまさに阿部家は「他郷」、自分にとっても大切な帰る場所だなと感じます。
長いようで短い1ヶ月の中でいい意味で「踏み込んで」たくさんお話をした、登美さん、見習い女将のみづさん、料理人の拓さん、18歳のあまねちゃん。
「豊かな暮らし」って素敵な雑貨に囲まれて、何かを手作りしながら素敵に暮らすことだけじゃなくて、ちょっとしたひと手間や知恵を使って暮らしを楽しんで、そうやって喜ばせたい誰かのいる暮らしなんだなと思います。
阿部家やこの町の人たちから学んだことは、そんな「本当に豊かな暮らし」とは何かのヒントだと思います。