だしで極める一汁づくりのススメ
結わえるでは、寝かせ玄米の『一汁一菜』をおすすめしております。
栄養たっぷりの寝かせ玄米を主食にすると、あとは具沢山の汁ものとおかず一品あれば、十分に栄養素も摂れてバランスのよい食事となるからです。
今回は、それだけで満足できる、美味しい汁もの作りのポイントをご紹介します。
いいことづくしの玄米一汁一菜
①料理が楽
おかずの数が少ないので料理も後片付けも楽ちん。
②経済的
6割玄米でおかずもシンプルなので食費も下がる。
③ごみを減らせる
コンビニやスーパーで惣菜を買うことが無くなる。
汁ものづくりにかかせない本格だし
一汁一菜献立の主役ともいえる具だくさんの汁もの。それを支えるのがおいしいだしです。
和食のベースとなるだしの取り方を知っておくと料理の味がワンランクアップします。手作りだしはミネラルもたっぷり、ぜひマスターしましょう。
昆布かつおだし
和風だしの基本。
汁ものや煮物によく使われるだしです。
①昆布を戻す
20cm 長さの昆布を半分に割り、たっぷりの水に1 時間ほどつける。
②火にかける
昆布が戻ったら強火にかけ、ふつふつとしてきたらごく弱火にして10 分ほどおく。
*弱火でじっくり昆布の旨みを引き出すのがポイント。決して煮立てないこと。
③かつおぶしを入れる
昆布を引き上げ、かつおぶし(ふたつかみ)を入れてごく弱火にして10 分ほどおく。
*昆布のときと同様、決して煮立てないこと。
④こす
ザルの上にキッチンペーパーを敷き、かつおぶしをこす。
⑤昆布かつおだしの完成
冷蔵庫で数日保存が可能。使い切れない場合は冷凍してもよい。
豆知識『なぜ昆布とかつおぶし?』
五味(甘味・塩味・苦味・酸味・うま味)のうちの「うま味」は海藻、きのこ、魚介類、肉類、野菜などに含まれており、それぞれ種類が異なる旨味なのですが、植物性と動物性のうま味を掛け合わせると、単一で味わうよりも美味しさが増す『うま味の相乗効果』が生まれることが分かっています。
そのため植物性の昆布と動物性のかつおぶしを組み合わせることでよりいっそう美味しいだしがとれるんですね。これを考えた昔の人はここまで分かっていたのかはわかりませんが、色々試してみて、「この組み合わせが美味しい!」とたどり着いたのでしょうか・・・古人の探求心には頭があがりません。
煮干しだし
ご家庭や地方によっては、こちらの煮干しだしも一般的。
①煮干しの下処理
煮干し(正味80~100g)は頭とはらわたを取る。面倒ならそのまま使っても大丈夫(多少のえぐみが残ります)。
②火にかける
鍋に煮干しとたっぷりの水を入れて強火にかける。煮立ったら弱火にして10 分ほど煮る。
*静かに煮立つぐらいの弱火です。
⑧アクを除く
表面のアクをていねいにすくう。
④煮干しだしの完成
煮干しごと汁物に使ってもOK。冷蔵する場合は煮干しを除いて保存する。
だしの世界は奥深い。
”だし”と一口にいっても様々な種類のものがあります。
和食文化で生きてきた日本人だからこそ、その味の繊細さ、丁寧さが分かるのだと思います。
現代版だしは広がりをみせる
このページでご紹介したように、乾物から煮出すような昔ながらのだしから、現在では簡易版のだしパック、素材のみでできている粉末だし、とだしの世界も現代の流れに沿いながらそのスタイルは変化しています。
自分のライフスタイルに合わせながら、好みの味を見つけてみてはいかがでしょうか。
料理別のだしの選び方やレシピなどこれからもだしについての豆知識をどんどん発信していきたいと思います!