【二十四節気の一汁】大暑「しじみとセロリのしょうがスープ」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・大暑(たいしょ)
・大暑の過ごしかた
・大暑に旬をむかえる食材
・大暑の一汁レシピ「しじみとセロリのしょうがスープ」
大暑(たいしょ)
2019年の「大暑」は7月23日から8月7日までの期間にあたります。
一年で一番暑い季節といわれ、この頃から本格的な夏が到来。
暑さが厳しい一方で、夏祭りや花火大会など、夏のイベントが楽しみな時期でもありますね。
大暑の過ごしかた
今年はこれまで暑い日が少なかった分、急に訪れる暑さで体調をくずしやすいので、体を暑さに慣らしていくことが重要です。
私たちの体には、暑いときは汗を出して熱を放散し、寒いときには体を震わせて熱を作り出す、というような気温の変化に対応する機能が備わっています。
本来であれば、夏の気温の変化にも対応できるはずなのですが、現代では会社やお店、電車などいたるところで冷房がついていており、さらに近年の異常気象も加わり、外気温との温度差が激しく、うまく体温調節ができずに体調を崩す人が増えています。
暑さに負けない体作りのためには、余分な熱を体の外に放散できるよう、「冷房を効かせすぎない」、「適度な運動で発汗する習慣をつける」ことがポイントです。お店や電車など、自分で空調を調整できない場合は、薄い上着やカーディガンを羽織るなどして、外気温との温度差を少なくするのもおすすめです。
大暑に旬をむかえる食材
しじみは年中収穫されますが、この時期のしじみは「土用しじみ」と呼ばれ、産卵期を迎えるため身がぷっくりと大きく、栄養価も高いのが特徴。
暑い時期の滋養にもってこいの食材として、昔からこの時期によく食べられていたそうです。
しじみには、特にビタミンB12が豊富に含まれます。
ビタミンB12は全身に酸素を運ぶための赤血球を作るのに必要な栄養素で、不足すると貧血や疲労感、めまいなどの症状が出ます。ビタミンB12は肉、魚介類、卵などの動物性食品に多く含まれるため、これらの食品を食べる頻度が少なくなる高齢者の方や菜食主義の方は特に不足しやすいですが、しじみは食欲がなくても食べやすいので取り入れやすいですね。
大暑の一汁「しじみとセロリのしょうがスープ」
今回は、スープを寝かせ玄米にかけて、食欲がないときでもさらさらと食べられるスープごはんに。生姜やにんにくは、うま味や爽やかな風味を加えてくれるため、調味料をたくさん入れなくても味に深みが出ます。
材料(4人分)
作り方
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01しじみは殻と殻をこすり合わせるようにして洗い、ざるにあげておく。セロリの茎は薄めの輪切りにする。
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02小鍋にごま油、しじみ、にんにく、しょうがを入れて中火にかける。にんにく・しょうがの香りが立ってきたら、酒を加えてふたをする。
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03しじみの口が全て開いたら、だし汁を加える。温まったらセロリ、しょうゆを加え、セロリに軽く火が通ったら、塩・こしょうで味をととのえて火を止める。
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04器に寝かせ玄米を盛り、③のスープをかけて完成。
お好みでごまやねぎ、のりなどを散らして。
寝かせ玄米で食生活の土台作りを
日に日に暑さが増していく大暑。
天気や環境の変化の中でも健康を維持するためには、ベースとなる日頃の食生活と、体の調子に合わせて食べるものを調整したり、体を動かしたりして、自分でコントロールしていくことが大切です。
寝かせ玄米を取り入れると、あれこれと色々なものを食べなくても、食生活の土台作りが簡単にできます。
暑いときでも玄米をさらさらと食べられるスープごはん、ぜひお試しください。
次回の節気は、暑さの峠を越し、秋の入り口となる節気「立秋」です。お楽しみに!