【クローズアップ玄米】商品ではなく“暮らし方”を売る“憧れのヴィレッジ”がおもしろい!
近頃、地方だったり不便な場所にも関わらず、レストランや物販を中心とした総合施設に全国からわざわざ人が集まっている。
そこはライフスタイル全体が伝わるような、商品ではなく“暮らし方”を売っている場所で、それを“憧れのヴィレッジ”と勝手に呼んでいる。
ライフスタイルとは、衣食住の生活全般はもちろん、考え方や価値観までも含む、ある意味“暮らし方”“生き方”そのもの。
僕たちはこんな“価値観、暮らし方”を理想としてますよ〜
と表現し、
その世界観素敵!好き!
という人達がわざわざ日本中、世界中から訪れてファンや応援団になる。
商品ではなく、想いや価値観を伝え、企業と消費者の深いコミュニケーション、つながりが出来る場所、それが“ヴィレッジ”。
“ヴィレッジ”を作る会社は食品メーカーであることが多い。
例えば、日本酒メーカー、ワインメーカー、お菓子屋さん、調味料メーカーなど。
どうしても都会だと、店舗で売るだけ、陳列棚に並んでいるだけで、その想いやこだわり、価値観を伝えることがなかなか出来ない。
なので、製造する工場の隣りに直売所を作ったり、それをその場で味わってもらえるレストランを作ったり、それがもっと発展して温泉、宿泊、スクール、田畑、ガーデン、ミュージアムなどがあり、ウェディングが出来るようなところもある。
言わば、テーマパークのようなもの。
企業はファン作りができ、消費者はその会社のことを良く知った上で商品を使うと気持ちが良い。
その背景には、明らかに世の中の価値観が変わって来ているところがある。
ものが溢れている現代は、ある程度、良い品質、良いデザイン、美味しい、適度な価格は当たり前。
買う側は似たり寄ったりのお店や商品じゃつまんない。
売る側も頑張って良い商品・サービスを用意しても差別化が難しい。
そんな現代では、モノそのものではなく、その背景で選ぶようになってきています。
良く言われ過ぎてるけど、やっぱり“モノよりコト”。
そのモノはどんな場所でどんな人がどうやって作っているのか、なぜそのモノが生まれたのか、その店、会社の創業者はどんな人間なのか、どんな想いで、なぜその事業を始めて、今後どうしたいのか、何を成し遂げたいのか。
そんなところに興味がいくようになっている。
これはどれくらい深く考えているかはいろいろだけど、僕らがモノを選ぶ時はそんな要素が増えてきているんじゃないだろうか?
例えば、簡単なところで言うと、スーパーの野菜売り場で、生産者さんの顔写真があるだけで良さそうに見えるし、パタゴニアとノースフェイスで迷った時、なんとなくパタゴニアの方が環境とか配慮してそうだからパタゴニアにしようとか、アップルとソニーだったらアップルの描く未来がかっこいいとか、高級ブランドよりクラフトマンシップを感じる小さな工房の商品の方が良いなとか・・・
クラフトビール、純米酒、国産、無添加、手作り、契約農家、クラウドファンディングなどが増えてきているのもその流れからでしょう。
ただ安さ、効率だけを求めて作られた想いのないモノを買ったり食べたり身に付けても気持ち良くない!
って言う、僕らの気持ちがだんだん、でも大きく変わってきた。
もちろん、使えるお金は限られているから、買えるもの買えないもの、妥協するもの、優先順位はあるけれど、そういったコトを世の中は求め始めている。
“ヴィレッジ”は、企業が“価値観、暮らし方”を1番表現して伝えることのできる場であり、消費者はそれを1番感じることができる場所。
僕ら結わえるも創業の時から“ヴィレッジ”を作りたいと思ってるので、かれこれ15年くらい全国の“ヴィレッジ”を見てまわってる。
実際楽しいし、ファンにもなるし、これからの商売ってこうだなぁと感じる。
うーん。。。っていう場合もあるけど、それは僕と価値観、ライフスタイルが合わないだけ。
そんなのも含めて“憧れのヴィレッジ”特集として紹介していきます。
改めてリスト化したら、30ヶ所以上もあったのでお楽しみに。
この“結わえるヴィレッジ”のイラストは、2013年に始めての書籍を出す時に、巻末に結わえるの将来像を載せるということで、牧野倫子さんに描いてもらった。すごく気に入っていて、ケータイ、PCの壁紙は全部これで、会社にも自宅にも飾ってる。
海があって山があって温泉があって富士山が見えて、東京から車でも電車でも2時間以内。
農業や漁業はもちろん、味噌醤油、酒、ビールまで作ってて、伝統的なものづくり、工芸や建築があり、住む人、遊びに来る人、作ってる人、子供からお年寄り、どんな人種も関係なく、みんなが遊んで楽しめる、ワンダーランド。
2022年くらいには創りたいなぁ。静岡あたりかなぁ。と妄想してます。