【二十四節気の一汁】夏至「みょうがともずくのみそ汁」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・夏至(げし)
・夏至の過ごしかた
・夏至に旬をむかえる食材
・夏至の一汁レシピ「みょうがともずくのみそ汁」
夏至(げし)
全国的に梅雨に入る頃、沖縄では梅雨が開け、季節が移り変わる日々。
梅雨の晴れ間には、照りつけるような太陽の日差しを感じるようになってきました。
まもなく、一年の中で最も昼間が長い「夏至」の節気がやってきます。
2020年の夏至は6月21日から7月5日までの期間にあたります。
夏至の過ごしかた
夏至は1年でもっとも太陽の位置が高くなり、北半球では昼が一番長い日となります。
北半球で太陽が沈まない白夜、南半球では太陽の昇らない極夜が見られるのも、この夏至の前後です。
「夏に至る」と書いて夏至というように、夏至を過ぎると本格的な夏に入っていきます。
気温が下がっていた梅雨から梅雨明けにかけて気温差が大きくなり、また湿気が多いのも後押しして自律神経の乱れやすい時期です。
自律神経を整えるためには、夜は夜更かしをせずにしっかりと睡眠時間を確保し、朝は起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びるようにしましょう。ストレスも大きく影響するので、適度な運動や入浴など、リラックスできる習慣を心がけるといいですよ。
また、自律神経と腸内環境は密接な関係があり、自律神経が乱れると腸の動きが鈍くなって便秘になったり、逆に腸内環境のバランスが崩れると自律神経が乱れ、免疫力が落ちたり体調不良を引き起こすことも。
善玉菌を増やして腸内環境を整えるためには、善玉菌を含む納豆やぬか漬けなどの発酵食品、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を含む食材をとるようにしましょう。
食物繊維は玄米や豆類、野菜、きのこ、海藻類などに、オリゴ糖は大豆や玉ねぎ、にんにく、バナナなどに多く含まれます。
夏至に旬をむかえる食材
みょうがや大葉などの香味野菜が旬を迎えます。香味野菜のさわやかな風味は、食欲が落ちやすい夏におすすめです。
みょうが特有の香りは「α-ピネン」という精油成分で、消化促進や血流量を増やして冷えの改善に効果があるともいわれています。
そうめんなどの薬味に使われることの多いみょうがですが、甘酢漬けやサラダに、また汁物や天ぷらなど加熱しても美味しくいただけます。この季節にだけ味わえるみょうがの香りと味わいを存分に楽しみましょう。
夏至の一汁レシピ「みょうがともずくのみそ汁」
みょうがのさくっとした食感に、さらさらと口当たりの良いもずくのみそ汁。
みょうがの爽やかな香りで食欲アップ、もずくには消化を促したり整腸作用もあるので、消化力が低下しやすい夏場にぴったりの組み合わせです。みょうがももずくもサッと加熱するだけなので、5分もかからずに完成します。
材料(2人分)
作り方
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01みょうがは縦半分に切り、さらに斜めにスライスする。もずくは水でサッと洗い、水気を切っておく。
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02小鍋にだしを入れて加熱し、もずくを入れてひと混ぜする。みそを溶き入れたら、みょうがを入れてサッと加熱し、沸騰直前で火を止めて完成。
自律神経を整えて夏の暑さに備えましょう
自律神経が乱れやすい夏至に、腸内環境を整える寝かせ玄米の一汁一飯。
旬のみょうがは身体を温めて消化を促し、もずくの整腸作用で胃腸にやさしい組み合わせのみそ汁です。
生活リズムと腸内環境を整えて、自律神経を安定させていきましょう。
次回の節気は、暑さが少しずつ増していく節気「小暑」です。お楽しみに!