【二十四節気の一汁】立秋「とうもろこしのねぎ塩スープ 」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・立秋(りっしゅう)
・立秋の過ごしかた
・立秋に旬をむかえる食材
・立秋の一汁レシピ「とうもろこしのねぎ塩スープ 」
立秋(りっしゅう)
蝉の声が盛大に響き渡り、夏景色をより美しく見せてくれます。
日中はジリジリと照りつけるような暑さですが、早朝や夕暮れ時には心地よい温度で気持ちのいい散歩ができる季節。
暦上では秋の訪れを知らせる立秋の節気が訪れます。
立秋の過ごしかた
2020年の立秋は8月7日から8月22日までの期間。
立秋を過ぎると、手紙や贈り物には暑中見舞ではなく残暑見舞いと書いて、次の節気である処暑(8月23日〜9月6日)頃までを目安に送ります。
今年は帰省ができない、という方は家族や田舎に残暑見舞いを送ってみるのもいいかもしれませんね。
残暑といえど、まだまだ厳しい暑さが続きます。
今年の夏は外出時や人のいる場所でのマスクは必要となりそうですが、熱中症のリスクも上がりやすいので、喉が渇いていなくてもこまめに水分補給をするようにし、日照時の不要な外出は避け、日傘や日よけになる帽子を活用してなるべく涼しく過ごすことをおすすめします。
立秋に旬をむかえる食材
夏の風物詩でもあるとうもろこしの旬は6月〜9月頃まで。店頭で生のとうもろこしが並ぶのは1年でこの時期だけでしょう。
生のとうもろこしは食感も甘みも、缶のとうもろこしとは比較できない美味しさです。
茹でたりしょうゆで香ばしく焼いたりして、かぶりついて頂くのも格別ですが、今回は汁ものでご紹介します。
身をそぎ落としたとうもろこしの軸をスープに入れて煮込むと、軸からだしが出て、とうもろこしの香り・味わいがさらに濃くなるのでぜひ試してみてください。
とうもろこしには、ビタミンB1・B2・ナイアシン・B6などエネルギー代謝に必要なビタミンB群が多く含まれます。
特にだるさや食欲不振に悩まされる夏バテは、エネルギーの代謝がうまく回らないことでエネルギー不足や老廃物がたまって引き起こされやすく、エネルギーをとるだけでなく、代謝に必要なビタミンをしっかり補給することが大切です。
またとうもろこしには体の余分な熱を逃すカリウムや、意外なところでは葉酸も豊富に含まれるため、旬の青菜が少ない夏場には葉酸のよい補給源になります。暑い時期の滋養に、旬のとうもろこしをぜひ味わってみましょう。
立秋の一汁レシピ「とうもろこしのねぎ塩スープ」
鶏ひき肉から出るだしと炒めたねぎの香りがいきたスープに、とうもろこしの甘みがよく合います。だしや食材の味を生かして味付けは塩のみ、白こしょうの香りが全体の味をはっきりさせてくれます。
材料(2人分)
作り方
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01とうもろこしは実をそぎ落とし軸はとっておく。長ねぎは斜め薄切りに、にんにくはみじん切りにする。
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02小鍋にごま油を熱し、鶏ひき肉・長ねぎ・にんにく・塩ひとつまみを加えて、肉の色が変わるまで炒めたら、とうもろこしを加えてさらに炒める。
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03だし・酒・とうもろこしの軸を入れて5分ほど煮る。
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04塩ひとつまみ・白こしょうを加えたら完成。
とうもろこしで滋養をつけよう
生のとうもろこしを楽しめる旬に、甘みや新鮮な食感、そのものの美味しさをぜひ味わいましょう。
とうもろこしは炭水化物というイメージが強いかもしれませんが、玄米と同様にビタミンやミネラルが豊富に含まれます。厳しい残暑に、今回ご紹介したとうもろこしのスープと寝かせ玄米の一汁一飯で、おいしく栄養補給してみてはいかがでしょうか。
次回の節気は、厳しい暑さの峠を越える節気「処暑」です。お楽しみに!