【二十四節気の一汁】夏至「トマトとみょうがの赤だし」
カレンダーで時おり見かける、立春や冬至といった季節の変わり目。
これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれ、太陽の動きをもとに、春夏秋冬をさらに6分割した期間です。
その時期ごとに食べると縁起がいいものや、季節の変わり目にとりたい食材のヒントが隠れていたり。この連載では、寝かせ玄米によく合う一汁を、二十四節気の移り変わりとともにご紹介していきます。
■TOPICS
・夏至(げし)
・夏至の過ごしかた
・夏至に旬をむかえる食材
・夏至の一汁レシピ「トマトとみょうがの赤だし」
夏至(げし)
全国的に梅雨に入り、天気のすぐれない日が続きますね。
沖縄地方ではまもなく梅雨が明けるころ。
どんよりとした天気が続くため気がつきにくいのですが、この時期、太陽の高さが1年の中で最も高く、昼間の時間が最も長くなる「夏至」をむかえます。
夏至の過ごしかた
2019年の夏至は6月22日(土)から7月6日(土)までの期間にあたります。
北半球では最も昼が長く、最も夜が短いので冬至と比べると4、5時間ほど日中の時間が長くなります。
後半になると梅雨明けも近づき、天気がいい日には夜7時ころまで明るいので、外でのアクティビティを楽しめる季節となります。
日中の時間が長いと脳の活動時間も長くなり、睡眠不足に陥りやすいことも。
夜は明かりを落とし、睡眠をしっかりとって疲れをため込まないようにしましょう。
夏至に旬をむかえる食材
このころ旬をむかえる食材は、トマト、きゅうりなどの夏野菜や、みょうがや大葉などの香味野菜。さっぱりとした風味で、食欲の落ちやすい梅雨の時期におすすめの食材です。
今回はトマト丸ごと1個とみょうがを使った旬のお味噌汁をご紹介します。
このレシピでは、トマトは湯むきをします。
湯むきをすると酸味がやわらいで甘みが増し、味なじみや舌触りもよく、トマトのおいしさを存分に味わうことができます。
ひと手間に思いますが、ヘタをとり15秒ほど茹で、冷水にとると簡単に皮をむくことができます。
トマトの鮮やかな赤い色はリコピンという成分で、強い抗酸化作用があり、体をサビさせる活性酸素を取りのぞく働きがあります。
加熱すると栄養素が失われるイメージがありますが、リコピンは生の状態より加熱をすることで吸収しやすくなるため、トマトは生だけでなく加熱して食べるのもおすすめです。
夏至の一汁「トマトとみょうがの赤だし」
湯むきしたトマトの甘みと、赤味噌のしょっぱさがよく合います。みょうがのさっぱりとした香りと食感が加わり、食欲が落ちる梅雨の季節にぴったりな1杯です。
材料(2人分)
作り方
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01トマトはヘタをとって沸騰したお湯に入れ、皮がめくれてくるまで10〜15秒ほど茹で、冷水にとって皮をむく。食べやすい大きさに切る。
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02みょうがは輪切りにする。
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03鍋にだし汁を入れて中火にかけ煮立ったら、火を止めて赤味噌を溶き入れる。
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04トマトを入れて再度火にかけ、煮立つ直前で火を止める。器に盛り、みょうがをのせて完成。
季節の味噌汁と寝かせ玄米で体をいたわって
トマトは野菜の中でもうまみ成分がたくさん含まれる野菜です。
旬のトマトを丸ごと1個使ったお味噌汁、寝かせ玄米に漬物をつけ、食欲がないときでもおいしく、栄養素がとれる食事の出来上がり。
次回は、日に日に暑さが増して本格的に夏をむかえる節気「小暑」です。お楽しみに!